色で癒しを感じよう!カラー初心者でもできる癒しの配色方法
毎日の仕事や人間関係からのストレス…
ネットやSNSから入ってくる情報の渦…
気持ちが安らぐ暇もない、忙しい現代人の日常生活。
そんな疲れた状態のときに、目に刺激のある色使いや、ちぐはぐな色の組み合わせを目にするといかがでしょうか?
色は目にするだけで視神経から脳へ刺激が伝達されると言われています。
つまり、意識していなくても、色の刺激は無意識に心身に影響している可能性があるということになります。
知らず知らずのうちに目にする色の洪水によって、心が休まらず疲れも取れない…。
そんなことは避けたいですよね。
心や体を癒してくれるカラー配色、ほっとくつろげるカラー配色で身の回り品やインテリアカラーを整えると、ゆったりとした気持ちで毎日を過ごすことができるでしょう。
ぜひ、くつろぎが必要な場所に、癒しカラーを取り入れてみてくださいね。
癒しを感じられるカラー配色のポイント
癒しを感じるカラー配色を作るキーポイントは「穏やかさ」にあります。
色そのものの「穏やかさ」。そして、色の組み合わせの「穏やかさ」。
そして、色の持つ効果も意識してみると、さらに癒し度がアップするでしょう。
いくつかのカラー配色パターンを例に解説していきますね。
コントラスト(強弱)の弱い配色にする
癒しの配色ポイント①
- 色同士の強弱がはっきりしない配色にする
- 派手な色を選ばず、色味の少ない穏やかな色を選ぶ
- 色の差が激しくない似たような色同士を組み合わせる
「コントラスト」とは、「対比・対照」という意味です。
配色においては、簡単に言えば以下のような状態です。
コントラストが弱い=強弱がはっきりしない、色の差が激しくない
派手な色ではなく色味の少ない穏やかな色で、似たような色同士での配色は、落ち着きや癒しを与えてくれます。
《リビング》ソファとクッションをベージュ系で揃えた配色。色で神経を刺激することなくゆったりとお茶を飲み、くつろげる空間です。
《子供部屋》元気が良いのが子供の特徴でもありますが、穏やかに子育てしたい時には、こんな癒しカラーで配色した子供部屋もいいかもしれません。落ち着いて物事にじっくりと取り組む一面を育んでくれそうですね。
心を穏やかにする色の効果を使った配色にする
緑を使った配色
癒しの配色ポイント②
- バランスを保ちリラックスさせる緑の効果を利用する
- 目を休ませ、リフレッシュしたい空間では落ち着いた自然を感じる緑の配色を取り入れる
- 緑色の濃淡配色は安らぎ感があり、ベッドルームにもおすすめ
緑は、暖色(赤、橙、黄色)、寒色(青)のどちらでもない、中性色となります。バランスを保ち、リラックスさせてくれる色と言われています。
また、森林などの緑を見た時に、さわやかな気分になったり、目の疲れが取れたように感じることはよくあることですよね。自然を感じさせる落ち着いた緑は目を休ませてくれます。
一日の疲れを取るベッドルームで、緑色の濃淡を配色したコーディネートは、緑の癒し効果を存分に感じることができます。安心して心静かにぐっすりと眠ることができそうです。
紫を使った配色
癒しの配色ポイント③
- 気持ちを静かに癒してくれる紫の効果を利用する
- ラベンダー色や藤色などの優しい紫系の配色は、イライラを優しく落ち着ける
- 淡い紫系は心静かに自分時間を大切にしたい空間にぴったり
紫は緑と同様に中性色となります。静かな安らぎを与えてくれるため、ゆったりと気持ちを落ち着けるのにぴったりの色です。また、第7チャクラの色であり、洞察力や直観力を働かせるサポートをしてくれる色と言われています。一人の時間を静かに過ごすのにふさわしい色です。
ラベンダー色や藤色などの優しい紫系の配色にすると、イライラやストレスフルな気持ちが癒されるでしょう。
一日の終わりのリラックスタイムには、淡い紫系でバスグッズを揃えると、穏やかな眠りにつながりそうです。
青を使った配色
癒しの配色ポイント④
- 鎮静効果がある青の効果を利用する
- 青をポイントカラーに使うと、日中に忙しく動き回った心身を鎮静させてくれる
- 暑い季節は、体感温度を下げる青を利用し、ひんやり感を演出
青は自律神経に働きかけ鎮静効果があると言われています。青を目に付くところに使うと、日中忙しく動き回った身体や心を落ち着けて癒してくれるでしょう。
また、体感温度を3℃程度下げる効果があると言われ、夏のベッドルームに使うことで寝苦しい熱帯夜をひんやりと感じさせてくれます。
色の癒し効果とエネルギー節約効果、一石二鳥ですね。
全体を青で埋め尽くしてしまうと、寒々しくなったり、鎮静しすぎて気分が滅入ったりする可能性があるため注意してくださいね。ポイントカラーとして部分的に配色するのがおすすめです。
色数を抑えた配色
癒しの配色ポイント⑤
- 色数を1~2色に抑える
- 色味が強い色を組み合わせない
- 三色以上は、調子が似ている色をグラデーションで配色
ごちゃごちゃとたくさんの色が目に入ると、目も疲れますし、癒し効果は感じられませんよね。
色の正体は、波長の刺激です。色の数が少ないほど、色からの刺激の数も少ないと言えます。こちらのリビングの配色は、ベージュと淡いグレーの二色だけでコーディネートされています。そのため、刺激がなく落ち着いた癒しの空間になっています。
また、二色とも淡い穏やかな感じの色で組み合わせている点も、落ち着いた印象が感じられる一因です。色味が強い二色で組み合わせた場合は、色数は少ないですが癒しとは離れ、気持ちが高揚する可能性がありますので、注意が必要です。
三色以上使いたい場合は、調子が似ている色をグラデーションで配色すると、色が散らかった感じにならずに落ち着きます。
癒しの配色ポイント⑥
- 色数を1~2色に抑える
- 広い面積のベースカラーにはあまり色味を持たせない
- 小物はすべて同色でまとめる
グレーベージュを基調に、グリーンを配色した二色コーディネート。
このように、面積が広いベースカラーには淡いアースカラーなどであまり色味を持たせず、小物をすべて同色でまとめると、統一感があり落ち着きます。この時に使う差し色は、色味がはっきりしすぎないダークブルーやダークグリーンなど少し暗めな落ち着いたカラーで配色するのもいいでしょう。もちろん、淡いピンクやラベンダー色などの穏やかなカラーで統一してもOKです。
人の肌色に近い色で配色する
癒しの配色ポイント⑦
- 肌の色に近いベージュが最も人間の筋肉を緊張させない
- 白や少し黄みが入ったアイボリー色を合わせる
- 木目調の自然素材も取り入れて
肌の色に近いベージュが最も人間の筋肉を緊張させない色ということが研究で分かっています。(トーナス値)
身体の緊張が緩んでいるということは、気持ちのリラックスにもつながりますよね。
毎日生活する部屋のフローリングラグや椅子、ベッドルーム周りなどは、身体に触れるものです。肌に近いベージュを使うとよりリラックス感を感じられます。木目調の自然素材を取り入れると、木の香りによって嗅覚からの癒しも感じられそうです。
配色するときには、白や少し黄みが入ったアイボリー色を合わせると、明るさが加わりさわやかな空間になります。
優しい印象の色を使った配色にする
癒しの配色ポイント⑧
- パステルカラーのような優しい印象の色を使う
- 部屋全体に色みが薄いパステルカラーを使うとぼんやりとしてしまう
- 小面積で少しだけ色味を持たせ引き締める
桜の花びらのピンク色は、気持ちをゆったりと包み込んでくれるような優しい印象の色ですよね。
ピンク色に限らず、パステルカラーのような優しい印象の色は、癒しの配色としておすすめです。
色みが薄いパステルカラーの配色を部屋全体に使用すると、全体がぼんやりとしてしまいます。それがいやな場合は、小面積で少しだけ色味を持たせると引き締まります。ソファ脇にグリーンや色の濃い小物を一つだけ置いてみる等、アレンジしてみてください。
何にでも使える!知っておきたい配色の基本
配色の基本 面積比
- 広い面積で使うベースカラーは全体の70%
- テーマカラーにもなるサブカラーは、全体の25%
- 差し色になるアクセントカラーは、全体の5%
この配色の基本は、ファッション、インテリア、WEBデザインなど、何にでも使えます。厳密に守る必要はありませんが、基本となる面積比を頭に置いておくと、配色の際に迷うことが少ないでしょう。
配色例①
スーツのダスティローズをベースカラー、サブカラーはセーターのワインカラー、アクセントにサングラスのダークブラウン。赤系の濃淡でまとめた配色です。
サングラスの色を締め色に使っています。このように、小物も上手に使うことでセンス良く見せることができます。
配色例②
明るめのブラウンのボトムスをベースカラーに、ブラウスの白をサブカラー、ミュールの濃いブラウンをアクセントに効かせた配色です。
何気ない普段着も配色バランスを考慮してコーディネートすると、おしゃれ感を醸し出すことができるでしょう。
色の癒しを手軽に生活に取り入れよう
色の癒し効果は、日々の生活に簡単に取り入れられるものばかりです。
お買い物の時に、やみくもに色選びをするのではなく、色の癒し効果を意識して選んでみるのも楽しいですよ(^^)/
ぜひ、お試しくださいね。